2026.08.25
9月
雑節・歴注・撰日

令和8年(2026)9月1日「二百十日(にひゃくとおか)」です。

■9月1日「二百十日(にひゃくとおか)」です。■

「二百十日(にひゃくとおか)」雑節のひとつで、「立春」から数えて210日目のこと。新暦では8月末から9月初旬にあたります。

ちょうど稲の開花の時期で、「台風」の襲来を警戒すべき日として暦に記載されました。昔から「八朔(はっさく)」「二百二十日(にひゃくはつか)」とともに「三大厄日」として恐れられてきました。

「厄日」とは、俗にいう「荒れ日」のことで、天候の悪い日を意味します。台風が襲来すれば、稲は倒れて水に浸かったり、花が吹き飛ばされてしまい米が実らなくなります。農家にとっては凶作に見舞われる厄日とされます。

「二百十日」は、徳川幕府の暦編纂係であった「渋川春海(しぶかわはるみ、しゅんかい」(寛永16年(1639)~正徳5年(1715))が、品川の漁師から教わって作ったものだとか。

ある日、釣り好きの春海が品川沖に舟を出そうとしていると、老いた漁師が海上の一点を指して「今日は立春から数えて210日目にあたるが、わたしの50年来の経験によると、こんな日は午後から海は大荒れになる。だから釣りに出るのはよした方がいい」と言ったといいます。はたしてその日は大暴風雨になったそうです。

春海はこの気象現象を長らく研究し、「貞享暦(じょうきょうれき)」を編纂したときから「二百十日」を記載したと伝わります。

「二百十日」の頃、各地で「風祭(かざまつり、かぜまつり)」が行なわれます。富山市八尾(やつお)地区で行なわれる「おわら風の盆」、京都・松尾大社(まつのおたいしゃ)の「八朔祭(はっさくまつり)」、山形県朝日町の「大谷風神祭(おおやふうじんさい)」などが有名です。風祭は、農業や漁業で「風害(ふうがい)」がないことを祈る「風鎮めのお祭り」「風鎮祭(ふうちんさい)」です。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

農業や漁業に直接携わるひとでなければ、実感をともなって風による被害を知ることはなかなかないかもしれません。各地に残る風祭は、人びとの暮らしに天候が大きく影響していたことを思わせます。
近年、気候の変動で海水温が上昇し、より発達した台風が日本列島に上陸するようになり、被害をもたらす範囲も広くなっています。天気予報をこまめに確認しながら、家の周囲の安全などを確保してください。
残暑が続いて実感できませんが、ひと雨ごとに秋の気配が近づいてきます。そろそろ長袖の秋服を用意する時分です。

季節の変わり目です。皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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