◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

6月6日0時48分「芒種(ぼうしゅ)」です。旧暦5月、午(うま)の月の正節で新暦6月5~6日頃。天文学的には太陽が黄経75度の点を通過するときをいいます。

「芒(のぎ)」とは、稲や麦などのイネ科の植物の小穂(しょうすい)の、うろこ状に集まった花のの先端が細長く伸びて針状の突起となったものこと。「禾」とも書きます。すなわち「芒種(ぼうしゅ)」は、イネ科の植物を植え付ける時期を意味します。
いよいよ「田植え」の時期です。農家はその準備などで多忙を極めます。蟷螂(かまきり)や蛍(ほたる)が草葉のかげや水辺に姿を現し始めます。
また、雨が降って、カビが生える、うっとうしい季節でもあります。暦の上では「芒種」のおよそ5日後が「入梅」となります。「梅の実」が黄ばみ、熟す頃です。
◆「五月雨(さみだれ)」と「五月晴れ(さつきばれ)」
そもそも「五月雨(さみだれ)」は、陰暦5月(現在の6月)に降る雨のことで、すなわち「梅雨」を意味していました。日が差さないほど厚い雲が垂れ込めている状態を「五月雨雲」と呼んで、「曇天」の代名詞でした。
「五月晴れ(さつきばれ)」は、もともと「五月雨雲」のなかのほんの少しのぞいた青空のことでした。それが新暦では、5月は小満芒種のいい気候が続く時期にあたるため、いつのまにか「五月晴れ」の意味が変化し、雲ひとつない晴天のことを指すようになりました。改暦によって暦の解釈が変わったケースです。

◆◆「七十二侯」◆◆
◆初候「螳螂生(かまきりしょうず)」
◇螳螂が生まれ出る。「蟷螂(とうろう)」=カマキリ。
◆次候「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」
◇腐った草が蒸れて蛍となる。「腐草(ふそう)」=腐った草。この頃、蛹(さなぎ)から孵化した蛍が、腐った草などの下から出てきて夕闇を知り、光を発し始めます。
◆末候「梅子黄(うめのみきばむ)」
◇梅の実が黄ばんで熟す。「梅子(ばいし)」=梅の実。
◆◆「6月の花」◆◆

「紫陽花(あじさい)」アジサイ属 雪の下科 学名:Hydrangea(ハイドランジア)水の器 語源:ギリシャ語のhydro(水)と angeion(容器)開花時期:6月1日~7月15日頃。「あじさい」は、青い花が集まって咲く「あずさい」が変化したもの。「あず(集)+さあい(真藍)」
本来「紫陽花」は、唐の詩人「白居易(はくきょい)」〔※〕が命名した、あじさいとは別の紫色の花のことでしたが、平安時代の学者が「あじさい」にこの漢字を当て、そのまま広まってしまったのだそう。中国では、「八仙花」「綉球花」などと呼ばれます。

日当たり、水はけの良い肥えた土を好みます。花の色は、紫、ピンク、青、白など。土壌が酸性なら青味が強く、アルカリ性なら赤味が強くなります。この色の付いている部分は実は「萼(がく)」で、花は小さな点のように萼に付いています。
日本特有の花木で、西洋アジサイは江戸末期に長崎のオランダ商館の医師シーボルトらがヨーロッパに持ち帰って改良した品種の逆輸入品種です。
花言葉は「辛抱強い愛情」「元気な女性優しい心」「謙虚」など。北鎌倉の「明月院(めいげついん)」〔※〕は、境内に多くのあじさいが植えられ「あじさい寺」として有名。
※白居易(はくきょい):中国、唐代の詩人。字(あざな)は楽天。本籍は太原(たいげん)、生地は新鄭(しんてい)。地方官吏の次男として誕生。口もきけぬ幼時、すでに「之」と「無」との字を弁別し、5歳のころから作詩を学び、16歳で早くも人を驚かす詩才をひらめかした。
※鎌倉明月院(かまくら めいげついん):通称「あじさい寺」は平治元年(1159)平治の乱で戦死した首藤(山ノ内)俊通の供養として、息子の經俊が明月庵を建てたのがはじまり。
◇神奈川県鎌倉市山ノ内189
◇JR「北鎌倉駅」より徒歩10分
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
芒種から数えて5日後の6月10~11日頃が暦の上での入梅です。例年だと小満(5月21日頃)から芒種(6月6日頃)を経て入梅(6月11日頃)までは気候もよく過ごしやすい日が続きますが、近年は気温も上がり、線状降水帯やゲリラ豪雨による水害が発生しています。
ともあれ暦の上では入梅のあとは「夏至」。夏本番です。
6月のこの頃は食品の傷みに要注意です。学校給食などで食中毒も出ます。食肉など食品関係の方は注意を要する時期です。
読者の皆様お体ご自愛専一の程
筆者敬白







