■7月4日「米国独立記念日」です。■
北米大陸にヨーロッパ諸国が「植民地支配」を展開するなか、13の植民地が英国の重商主義政策に対して自治権を求め、1775年、「アメリカ独立戦争」が勃発、和解の道は拓かれず、13植民地の合議「大陸会議」は、1776年7月4日、フィラデルフィアにて「アメリカ独立宣言(United States Declaration of Independence)」を採択、発表しました。
フランスと同盟を締結、支援を得て英国軍に勝利し、1783年「パリ条約」が締結され、「アメリカ合衆国(United States of America)」として正式に独立(建国)しました。独立した13州に加えてミシシッピ川以東と五大湖以南を英国から割譲されました。
「アメリカ独立宣言」の前文では、「すべての人間は平等に造られている(”All men are created equal”)」ことを高唱し、不可譲の自然権として「生命、自由、幸福の追求」の権利が掲げられ、これはアメリカ独立革命の理論的根拠を要約した部分として知られています。
第2代アメリカ合衆国大統領ジョン・アダムズによると、この時点での「パトリオット(Patriot:愛国派)」は人口(推計約250万)の3分の1程度でした。「独立宣言」の意義を支える「すべての人間は平等に造られている」という基本的な考え方と、「黒人奴隷」の存在に象徴される現実とは、実際には乖離がありました。
「7月4日(Fourth of July)」は、現在も「独立記念日(Independence Day)」として、クリスマス、感謝祭と並び、米国の代表的な祝日とされています。最も米国らしい祝日といわれ、独立記念日の1週間は全米が祝日モードになります。ワシントンDC、ボストンをはじめ、各地で大型の花火打ち上げや屋外コンサート、パレードなどが行なわれ、米国内外から訪れる大勢の観光客で賑わいます。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
イギリスなど先進国列強からの独立が「真の独立」ではなくて、その土地に住んでいたネイティブアメリカンの人々を分け隔てなく受け入れてこそ、本当の独立と呼べるのでしょう。「独立」の意味をこのように考えると、アメリカの本当の独立はまだまだ程遠いといえるかもしれません。
早くも7月です。皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白