2025.05.24
6月
記念日・~の日・~週間

令和7年(2025)6月1日「電波の日」です。

■6月1日「電波の日」です。■

6月1日、「電波の日(でんぱのひ)」は、電波の利用が広く国民に開放されたことを記念して設けられた日本の記念日です。昭和25年(1950)6月1日に電波三法「電波法」「放送法」「電波監理委員会設置法」が施行されたことにちなみ、国民に対して電波利用に関する知識を普及啓発させる目的で、昭和26年(1951)に電波監理委員会が「電波記念日」として制定しました。

昭和60年(1985)の「通信自由化」〔※〕を機に「テレコム旬間」を設け、のちに5月15日から1ヶ月間を「情報通信月間(じょうほうつうしんげっかん)」とし、情報通信の普及・振興を図るため、さまざまな行事を行なうようになりました。

※昭和60年(1985)の通信自由化:明治時代に電信による通信サービスが始まって以来、長らく国や公共企業体が電気通信事業を独占していました。「通信自由化」は、これを「民営化」して経営の効率化を図るとともに、市場原理を導入することにより電気通信サービスを高度化することを目的とした政策です。

昭和60年(1985)4月、「電気通信事業法(でんきつうしんじぎょうほう)」「NTT法(日本電信電話株式会社等に関する法律)」が施行され、通信事業が民間企業に開放されました。「日本電信電話公社(電電公社)」は民営化されて「NTT(日本電信電話)」になり、「第二電電(現・KDDI)」「日本テレコム(現・ソフトバンク)」など、新規参入する事業者が相次ぎました。

一方で、「端末の自由化」も行なわれました。技術基準適合認定を受けた通信機器であれば、多様なデザインや機能を持つ電話機を自由に利用できるようになり、コードレス電話、留守番電話、ファクシミリなどの普及が進みました。NTTが日本初の携帯電話「ショルダーホン」を発売したのも昭和60年(1985)でした。

毎年、「電波の日」を中心に「情報通信月間」に、総務省と情報通信月間推進協議会が、電波行政への協力や情報通信の発展に貢献した功労者を表彰する「電波の日・情報通信月間記念式典」を行なうほか、官民の関連団体による講演会やシンポジウムなどのイベントが催されます。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

当時の中曽根政権下で、規制緩和をし民間活力の利用をすすめる政策が実施されました。日本経済はいわゆる新自由主義体制へと舵を切ったのです。国鉄・電電公社・専売公社の三公社の民営化は、歴史の転換点を象徴する出来事といえるでしょう。
なかでも電電公社の解体による通信の自由化は、私たちの暮らしが根本的に変化した要因のひとつです。「情報」の価値は急激に大きくなり、いまや情報産業は経済を左右するほど重要です。郵便や宅配便で時間をかけてやり取りしていた情報は、インターネットの世界的なネットワーク上を瞬時に転送させるようになり、私たちは一人一台スマートフォンを持つようになりました。現代社会では誰もが電気通信にかかわらない日はありません。

先週は「湯島天神」の大祭でした。全国の天神さまに祀られる「菅原道真公」の提唱した「和魂漢才」とは、日本人の伝統、誇り、魂を大切にする精神を意味する言葉です。どれだけ技術が進歩し便利な社会になったとしても、「和魂漢才」の精神を常に持ち続けていきたいものです。
筆者敬白

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