■5月31日「世界禁煙デー」です。■
「世界禁煙デー(World No-Tobacco Day)」は、WHO(世界保健機関)が制定した、世界的に禁煙を推進するための日です。WHOは設立40周年を迎える1988年4月7日を「第1回世界禁煙デー」と定めました。以後、「世界禁煙デー」を毎年5月31日とし、翌1989年からこの日にさまざまなイベントが実施されています。
厚生労働省は、平成4年(1992)から「世界禁煙デー」に始まる1週間(5月31日~6月6日)を「禁煙週間」として定め、各種の施策を講じてきました。
令和2年(2020)4月、「改正健康増進法」が全面施行されました。改正法は「受動喫煙(じゅどうきつえん)」を防止するため、多くの人が利用する施設では、一定の場所を除いて喫煙を禁止することを定めました。喫煙者が吸っている煙だけではなく、たばこから立ち昇る煙や喫煙者が吐き出す煙にも、ニコチンやタールのほか多くの有害物質が含まれています。本人は喫煙しなくても身の回りのたばこの煙を吸わされてしまうことを「受動喫煙」といいます。受動喫煙の影響で肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群(SIDS)で死亡する人は少なくなく、健康影響は深刻です。
現在、「禁煙治療」は、いくつかの要件を満たすと、健康保険が適用されます。自治体によっては補助金が支給されます。禁煙治療では薬を使うだけでなく、専門の医療者から禁煙アドバイスをもらえるため、自力の禁煙と比べてより楽に確実に禁煙できます。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
喫煙者には肩身の狭い時代になってきました。病院の待合室、家庭はおろか、職場、飲食店でも分煙や禁煙が進んでいます。最近では禁煙治療が健康保険対象になったり、補助金を受けられるケースが増えてきました。この日を機会に禁煙にチャレンジしましょう。
筆者敬白