2025.04.24
5月

令和7年(2025)5月1日「高岡 御車山祭(たかおか みくるまやままつり)」

■5月1日「高岡御車山祭」です。■

「高岡御車山祭(たかおかみくるまやままつり)」は、慶長14年(1609)に加賀藩初代藩主「前田利長(まえだとしなが)」が高岡に城を築いて町を開いた折、城下の町民に与えた「鳳輦(ほうれん)」(屋形の上に金銅の鳳凰(ほうおう)を飾った輿(こし)、天皇の乗り物)を祭礼の山車として奉曳きしたのが始まりと伝わります。

天正16年(1588)「豊臣秀吉(とよとみひでよし)」が、京都の「聚楽第(じゅらくだい)」に後陽成天皇(ごようぜいてんのう)の行幸を仰いだとき使用された御所車(ごしょぐるま)を「前田利家(まえだとしいえ:加賀百万石の祖)」に下賜し、それが利長に伝わって、利長が高岡町民に与えて改装させたといわれています。

高岡御車山は全部で7基。その構造は「地山」「飾り山」に区分することができます。「地山」には、二重または三重台八車の4枚の車輪があります。この車輪は欅製の車軸でつながれ、車軸には轅(ながえ)が取り付けられ、これで曳き回す構造となっています。

古代信仰では、神は天上にあり、祭りに際して降臨を願うものとされていました。臨時に祭壇を作ってそれを「依代(よりしろ)」として高いところから降りてきたのです。そして、一年の豊饒を祈る祭礼が終わると神はただちに帰っていきました。御車山には、このような日本古来の「神迎え(かみむかえ)」の要素が備わっています。御車山の曳き回しは、降臨した神々の巡行を表現し、古代の信仰のかたちを今に伝えています。

高岡御車山祭は、毎年5月1日に執り行われます。この日は、山町も含めた53か町により崇拝されている「高岡関野神社(たかおかせきのじんじゃ)」の春季例大祭です。

高岡関野神社の旧社格は県社で、「関野神社」とも呼ばれます。別名「高の宮」。江戸時代迄は加久彌神社(神明社)・関野神社(熊野社)・高岡神社(稲荷社)の3社で、併せて「関野三社」と呼ばれていました。

祭神は、神明社に「国常立尊」「保食神」「天照皇大神」「三毛入命」、相殿に「素盞嗚尊」「加具土命」、熊野社に「伊弉冉尊」「事解男命」「速水之命」、稲荷社に「稲倉魂命」「稲荷大神」「菅原道真公」「前田利長公」を祀ります。

「高岡御車山」は重要有形民俗文化財に、「高岡御車山祭の御車山行事」は重要無形民俗文化財に指定されています。また、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

高岡関野神社
◇富山県高岡市末広町9-56
◇公式サイト:https://www.takaokasekinojinjya.com

◆高岡御車山会館:https://mikurumayama-kaikan.jp
◆高岡御車山保存会:https://www.mikurumayama.jp

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

GWの中で見物人や観光客が多く、高岡の人口は一時的にかなり増えるそうです。7基の山車も勇壮で一見の価値ありで見ものです。この時期に高山にお出かけの方は紫外線にご注意!期間中は日差しが強いとの予報で、日焼け止めなどお持ちになって紫外線対策をしましょう。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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