2025.04.24
5月
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令和7年(2025)5月1日「メーデー(May Day)」です。

■5月1日「メーデー(May Day)」です。■

「メーデー(May Day)」は、毎年5月1日、世界各地で「労働者」が団結と連帯を示す集会やデモ行進を行なう日で、「労働者の祭典」とも呼ばれます。5月1日に豊穣の女神「マイア」を祀り供物が捧げる古代ローマの祭礼に由来します。ヨーロッパ各地では春の訪れを祝う日としても定着しています。

明治19年(1886)5月1日、アメリカの労働団体が8時間労働制を要求するストライキとデモを行なったのが始まりです。当時は1日12~14時間労働が当たり前でした。

日本では、明治38年(1905)、社会主義結社「平民社(へいみんしゃ)」の主催でメーデーの先駆けとなる茶話会が開かれました。大正9年(1920)5月2日の日曜日、東京の上野公園で「第1回メーデー」が行なわれ、およそ5千人の労働者が「8時間労働制の実施」「失業の防止」「最低賃金法の制定」などを訴えました。翌年から5月1日となり、開催地や参加人数もだんだんと増えていきました。

戦時中は中止されていましたが、敗戦直後の昭和21年(1946)に再開。この時の大会のスローガンは「働けるだけ喰わせろ!」でした。

昭和27年(1952)第23回メーデーでは、「サンフランシスコ講和条約」「日米安全保障条約」への抗議も主張に含まれました。その際に、裁判所の使用容認判決が示されていたにもかかわらず、皇居前広場へ向かわせまいとした警官隊とデモ隊が周辺で衝突しました。「血のメーデー事件」です。

その後、労働組合組織の分裂に伴い分裂開催が定着。さらに労働組合活動が低調になったうえ、前後がゴールデンウィークで長期休暇を取る人が増えてきたため参加者数がめっきり減少。そこで連合系の集会は連休の初日に行なわれるようになりました。一方、全労連全労協のメーデーは5月1日開催を続けており、分裂傾向は一層進んでいます。また、非正規労働者非組合員による集会も行なわれるなど、多様化もみられます。

中国で5月1日を「国際労働節」とするなど、メーデーを祝日とする国も多く、日本でもメーデーを祝日にしようとする動きもあります。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

当節、メーデーの中央大会に参加する首相の姿は珍しくなくなってきました。政府と労働者の歩み寄りにもかかわらず、長年の懸案である中小企業での十分な賃上げはいまだ実現されていません。大企業も協働して実のある政策実現に向かうことを祈っています。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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