2024.10.24
10月
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令和6年(2024)10月31日「世界勤倹デー」です。

■10月31日「世界勤倹デー」です。■

大正13年(1924)10月31日、イタリアのミラノで開催されていた国際貯蓄銀行協会加盟国による貯蓄会議の最終日に、この日を「世界勤倹デー」とすることが採択されました。

日本には、「貯蓄の日」もあります、昭和27年(1952)に日本銀行が、お金を無駄遣いせず大切にしようという意味を込めて、10月17日を「貯蓄の日」と制定しました。この日は、伊勢神宮の神嘗祭(かんなめさい、その年に収穫された新穀を天照大神に奉げる感謝祭)の日にちなんでいます。

戦後の高度経済成長の中で、まるで消費が美徳であるかのように価値観が変化した現代に、「勤倹(きんけん)」などと言う言葉は、忘れかけていた懐かしい事柄のような気さえします。
「勤倹」とは、勤勉で倹約に努めるさまをいい、「勤倹貯蓄」などといった使い方をします。「倹約(けんやく)」も、かつての大量生産・大量消費の時代、さらには昭和末期から平成初期のバブルの時代を経て、ほとんど死語になっていました。

しかし、バブル崩壊後の「失われた20年」と呼ばれる長期不況のなかで、地球規模の環境問題が叫ばれ、再び「節約」「倹約」がひとつの流行になったように思えます。

特に平成23年(2011)の東日本大震災からは、気候変動によりますます夏が暑くなっていることもあり、全国的に夏の「節電」「省エネ」が当たり前になりました。蛍光灯から消費電力の少ないLED照明へ、ガソリン車から電気自動車へ、いろいろな分野で省エネ商品が開発され普及しています。

「勤倹」や「倹約」という言葉からはさまざまなイメージが喚起されますが、「貯金」もそのひとつです。私たち日本人は「勤倹」の名のもと、世界でも貯金の好きな国民であることがよく知られています。

貯金の目的はいったい何でしょうか。
ひとつには大きな買物、旅行、結婚といったような、使い道と金額がはっきりしたものがあります。子供の教育や結婚資金、自分の老後のための資金などです。
もうひとつは「万が一の時のため」というもので、病気、事故、災害といった予期せぬ出来事に備えるためです。これは必要になる金額も時期もハッキリしません。起こってみないとわからないものです。
一方で、「貯金が増えてゆくことが楽しみ」という方々もいますが、これは貯金そのものが目的で、趣味の範囲といってもいいかもしれません。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

大正時代に制定された「世界勤倹デー」です。今日では、勤倹デーは推進する団体もなく、存在も一般的に知られていません。あえて言えば「ゆうちょ銀行」の前身の郵政省でしょう。
日本は無資源国です。それにくわえて耕地も狭く国土の8割が山地です。豊かになるには圧倒的に不利な国土だと言わざるを得ません。勤倹、倹約、節約、省エネといったことが一人ひとりの行動に根ざしていなければ、今の日本の繁栄は続かないことでしょう。
今日を機会に倹約について身近な人たちと話し合ってみましょう。

筆者敬白

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