■10月19日 京都、建勲神社「船岡大祭」です。■
船岡山「建勲神社(たけいさおじんじゃ)」の御祭神は、贈太政大臣正一位「織田信長公」、配祀に従三位左近衛中将「織田信忠卿」。「けんくんじんじゃ」「けんくんさん」と呼ばれ、人々に親しまれています。
戦国時代、桶狭間の合戦ののち天下統一した織田信長公の偉勲を称え、明治2年(1869)明治天皇の勅命により創建。明治8年(1875)別格官幣社に列せられ、社地を「船岡山(ふなおかやま)」東麓に定め、次いで現在の山上に遷座しました。
京都に平安京を築くとき、中国の陰陽五行、風水思想に基づいて、龍が天空より舞い降りる地、溢れ出る玄武の小山として「船岡山」を基準点に定め、真南の方角に「大極殿(だいごくでん)」を建築しました。大極殿の正面中央から南へ伸びる方向に「朱雀大路(すざくおおじ)」が整備されました。
船岡山から南に眺める京都市全域が、ほぼ平安京の領域にあたります。境内には「船岡妙見社(ふなおかみょうけんしゃ)」という玄武神をまつる社があり、船岡山は「玄武」(四神のひとつ、北を守護)の意味もあったと考えられています。
東山三十六峰(京都盆地の東側に並ぶ36の山々)や京都市街を眺める眺望や、春の桜、夏のつつじ、秋のもみじと四季それぞれに美しい神苑の景色は素晴らしく、「京都の自然100選」第一号に選ばれています。聖徳太子や清少納言にもゆかりが深く応仁の乱では西軍が山城を築き、陣地となったことから周辺を「西陣(にしじん)」と呼ぶようになりました。船岡山は国の史跡に指定されています。
織田信長が初めて入洛した日を記念して、毎年10月19日に「船岡大祭」が催されます。桶狭間の合戦出陣の際に信長公が舞われた仕舞「敦盛」や舞楽奉納が奉納され、年によっては弓取り神事や信長公ゆかりの宝物などの特別公開も行われます。
建勲神社
◇京都府京都市北区紫野北舟岡町49
◇京都市バス「建勲神社前」または「船岡山」徒歩9分
◇公式サイト:https://kenkun-jinja.org