■10月8~10日「阿寒湖 まりも祭り」です。■
北海道東部の湖、阿寒湖(あかんこ)に生息する「まりも」は、明治30年(1897)札幌農学校(現・北海道大学)の植物学者、川上瀧彌(かわかみたきや)博士により発見され、「毬藻(マリモ)」と名付けられました。
大正13年(1924)天然記念物に、昭和27年(1952)特別天然記念物に指定されています。
緑藻植物・シオグサ科に属すまりもは、無数の糸くず状のものが集まって出来ている集合体です。この糸状態は絡み合ったまま成長し、大きいものになると直径30cmに達するものもあります。
まりもの生態はいまだ多くの謎に包まれたままですが、直径6cmのもので推定年齢150歳だとか。植物学の世界でも貴重な植物とされています。
「阿寒湖 まりも祭り」は、アイヌ伝統の儀式で執り行われる、独特な神々しいお祭りです。開催は10月8・9・10日。まりもが絶えないよう、まりもを護る儀式、まりもを送る儀式が行われます。
◆「まりも祭り」(釧路・阿寒湖観光公式サイト):https://ja.kushiro-lakeakan.com/things_to_do/2591/
◆「まりも祭り」(北海道公式観光サイト):https://www.visit-hokkaido.jp/event/detail_11017.html
◇開催場所:阿寒湖アイヌコタン:https://www.akanainu.jp
◇北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7-19
◇JR「釧路駅」車で(国道38号→国道240号→阿寒湖)約1時間30分
◇JR「釧路駅」バス約1時間45分
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
「まりも祭り」を書いていると、アイヌの文化に深く関係していることがわかります。
そこでアイヌに伝わる口伝の「ユーカラ」を紹介します。
ユーカラは、アイヌ民族に伝わる聖典で口伝えの叙事詩で、英雄神話伝説です。「サコロベ(サコルペ)」と呼ぶ地域もあります。ユーカラが今に伝える世界観では、金銀財宝に囲まれた主人公が登場し、思いのほか派手な描写が多いです。舞台化されたものは音や衣装も大変煌びやかです。同時に、勧善懲悪(善を勧め、悪を懲しめる)的なストーリーや、主人公が姉に養育されるなど、先祖伝来のユーカラの物語が忠実に舞台化されています。
北海道は冬支度で、大雪山(たいせつざん)では初冠雪の便りです。つい先日まで残暑だといっていたのに、冬は北からすぐそこまで来ています。
季節の変わり目です。皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白