■8月13日「月遅れ盆 迎え火」です。■
日本各地で行われている「お盆の行事」は、各地の風習や宗派によって様々です。一般的には先祖の霊が帰ってくると考えられ、お盆は先祖の霊と一緒に過ごす期間とされています。
現在では、8月15日を中心に「月遅れ盆」(旧盆)行事をするのが一般的のようです。
これは、明治になって新暦が採用されると、7月15日は農作業の繁忙期と重なり、これでは農家の人達にとって、お盆行事を行うには都合が悪いので、お盆をひと月遅らせて、旧暦の閑散期に先祖の供養をしようということからです。
先祖の霊をお迎えするのが迎え火、送るのが送り火です。
「迎え火」とは、麻の茎を乾燥させた麻幹(おがら)を松明(たいまつ)のように立て、火をつけて焚くもの。先祖の霊が迷わずに帰って来られるよう、道しるべになります。外から内に入るように火をまたぐと「先祖の霊を迎え入れた」という意味に。火を焚くかわりに、軒先に電気提灯を下げる場合もあります。
迎え火は家の門口や玄関で焚く場合もあれば、お墓で焚く地域もあるなど、その形態はさまざまです。
一般には、家の門口や玄関で「焙烙(ほうらく、ほうろく)」という素焼きのお皿の上でオガラを焚いて、先祖の霊を迎えます。
お墓で行う場合は、お墓参りをしたあと、お迎え用の提灯に明かりを灯して、その明かりと共に先祖の霊を家まで導いて帰ります。
先祖の霊は、盆提灯の明かりを目印にして家に帰ってくるともいわれています。このように、お盆には必ず盆提灯を飾るのです。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
8月の旧盆には帰省、旅行などお盆休みを利用した計画されていることでしょう。
お盆の時期、是非先祖に対し思いを馳せて、墓参などにお出かけ下さい。現代は混沌とした世の中です。「このままでいいのだろうか」と墓前にて、お伺いを立てるのも一つの供養です。
父ならどうするだろうか、母ならどうするだろうか。皆さんの体には、先祖の経験が受け継がれているのですから、必ずタイムリーな回答が脳裏をよぎるはずです。
お盆のこの時期ぜひ墓参にお出かけ下さい。
筆者敬白