■8月9~16日 京都、清水寺「千日詣り」です。■
「清水寺(きよみずでら)」は、広隆寺、鞍馬寺とともに平安京遷都以前からの歴史がある寺院です。山号を「音羽山(おとわやま)」と称し、本尊は千手観音、開基は延鎮(えんちん)。法相宗(ほっそうしゅう:南都六宗のひとつ)。
宝亀9年(778)大和国子島寺の僧・延鎮上人が、夢告で霊泉を訪ね、辿りついたのは音羽山でした。この山で数百年も修行を続けているという行叡(ぎょうえい)居士という修行者が「自分はこれから東国へ旅立つので、後を頼む」と言い去ってしまいました。延鎮上人は行叡居士が残していった霊木に観音像を刻み、草庵に安置したのが「清水寺(きよみずでら)」のはじまりと伝わります。
清水寺は『源氏物語』『枕草子』『更級日記』『梁塵秘抄』などの古典文学に登場し、平安時代にはすでに多くの参詣者を集めていました。京都では珍しい法相宗の寺院です。現在の本堂は、寛永10年(1633)徳川家光の寄進により再建されたもので「清水の舞台」で知られます。
思い切って決断することを「清水の舞台から飛び降りた…」と言いますが、実際に飛び降りた人もいたそうで、生存率は85%とか。観音様の住むという「補陀洛浄土(ふだらくじょうど)へ旅立とう」ということです。
◆千日詣り
「千日詣り」は観音の最大功徳日で、1日詣れば1000日詣ったのと同じ御利益があるといわれています。先祖の供養に献灯してお参りします。期間中は夜の特別拝観も行なわれます。14~16日は先祖供養法要が執り行われます。
音羽山 清水寺
◇京都市東山区清水1丁目294
◇JR「京都駅」市バス「五条坂」下車徒歩10分
◇公式サイト:https://www.kiyomizudera.or.jp