2024.07.30
8月

令和6年(2024)8月6~8日 東北三大祭り「仙台七夕まつり」です。

■8月6~8日 東北三大祭り「仙台七夕まつり」です。■

東北三大祭りのひとつ「仙台七夕まつり(せんだいたなばたまつり)」は、五節句のひとつ「七夕(たなばた、しちせき)」に因んで行われる祭りで、月遅れの8月7日を中心として8月6日から8日にかけて毎年行われています。

江戸時代初期、仙台藩の祖「伊達政宗(だてまさむね)」が、婦女に対する文化向上の目的で七夕を奨励したところ、仙台で盛んな年中行事のひとつになったとされています。

後に、荒廃した世俗の世直し目的に行われたり、不景気対策として商店街に七夕飾りを飾っての集客目的に行われ、七夕という風習は「七夕祭り」という昼間の商店街で行われるイベントと変化しました。

大東亜戦争中は規模の縮小があったものの、昭和21年(1946)仙台空襲で焼け野原になった街に、52本の竹飾りで復活し、翌昭和22年(1947)昭和天皇巡幸の時には、沿道に5000本の竹飾りを並べて大規模な七夕祭りが復活しました。

七夕祭りはもともと旧暦7月7日の行事で、6日の夕方から笹竹を飾り織姫と彦星を祭って、手習い事の上達を願う行事でした。笹竹飾りは8日の朝には川に流されていました。

その後、七夕祭りは商店街振興から観光イベントへと変貌していき、青葉区の「瑞鳳殿(ずいほうでん:伊達政宗の霊廟)」のイルミネーションなど、全国から訪れる観光客を夜まで楽しませてくれ、毎年200万人の人出で賑わいます。

七夕飾りの目玉のひとつに、大きな「くす玉」がありますが、考案者の森権五郎さん宅の庭に咲く美しい「ダリアの花」がヒントなのだそうです。吹き流しとともに飾りの主流になっています。

七夕節に飾り付ける「七夕飾り」にはそれぞれ意味があります。陰陽五行説から発する「五色の短冊」「学問や書の上達を願う」もの。「紙衣(かみこ)」「病や災いの身代わり」または「裁縫の上達祈願」。多数の「折鶴」「長寿」を願い、「巾着」「富貴と貯蓄」「商売繁盛」を。「投網」「豊漁祈願」「屑篭(くずかご)」には飾り付けを作るとき出た裁ち屑や紙屑を入れ「清潔と倹約」を願い、「吹き流し」「織姫の織り糸」を象徴しています。

◆参考ブログ「七夕(たなばた)」「織女・夏彦、七夕物語」です。:https://kisetsunootayori.com/july/20240707_tanabata/

仙台市都心部の一番町、中央通りなどのアーケード街、仙台駅を中心に、市内各地で大小様々な七夕飾りが飾られ、工夫を凝らした七夕飾りはその華麗さを競います。

8月5日の前夜祭「仙台七夕花火祭」(会場:三大西公園周辺)では16,000発の花火が打ち上げられます。

◆「仙台七夕まつり」公式サイト:http://www.sendaitanabata.com/
◆「仙台七夕花火祭」公式サイト:https://sendai-tanabatahanabi.com

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

平成23年(2011)3月11日の東日本大震災発生当初は、青森ねぶた、仙台七夕など東北の夏祭りは、縮小か中止または延期するべきとの声に負けず、津波などによる行方不明者を含めた多数の被災者の鎮魂の意味を込めて、祭礼が開催される運びになりました。
あれから10年余、多くの観光客で大いに賑わう仙台七夕祭りです。

お出かけの際には熱中症の予防をなさってください。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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