■8月1日 諏訪大社「お舟祭」です。■
「お舟祭(おふねまつり)」は「諏訪大社(すわたいしゃ)」下社(しもしゃ)の例大祭です。諏訪大社下社は春宮(はるみや)と秋宮(あきみや)という2つのお宮があり、季節ごとに神様の御霊代が移ります。年に2回、冬と夏にこの遷座がありますが、特に「遷座祭(せんざさい)」として賑わうのが春宮から秋宮へと御霊代が移る、夏の「お舟祭」です。
「お舟」は、「山車や山鉾」などと同じ「祭りの出し物」です。遷座祭よりも、いわば余興であるお舟の曳行が「お舟祭」として知られているようです。
お舟の曳行は、10年に1回まわってくる輪番の「御頭郷(おとうごう、おんとうごう)」が担当します。「頭」は「頭番=当番」を意味し、「郷」は諏訪を幾つかに分けた地区のことです。
諏訪大社(すわたいしゃ)は、長野県の諏訪湖を囲むように、上社前宮と本宮、下社春宮と秋宮の四社からなる神社です。創建は古く、『古事記』の国譲り神話にまでさかのぼり、最も古い神社の一つとされております。なかでも本宮、春宮、秋宮は本殿を持たず、自然そのものを御神体とする古来からの信仰の姿を現在に伝えています。
信濃國一之宮。神階は正一位。全国各地にある諏訪大神を祀る神社の総本社です。
御鎮座の年代について、詳しく知ることはできませんが、『古事記』そのほかの書物から推定して少なくとも1500年から2000年前と言われており、我が国で最古の神社の一つに数えられています。
古くから「諏訪大神」「お諏訪さま」と親しまれ、雨や風、水の守り神として龍神の信仰としても広く崇敬を集めております。
お諏訪さまは信濃國を妃神、兄神や御子神と開拓され、往古よりその御神徳は多数におよび、雨や風、水を司り、狩猟、農業、航海の安全、戦や勝負の神として祈願するもの枚挙に遑なく、代々朝廷よりの崇敬厚く、歴史上各武将から老若男女問わず多くの方々に信仰されております。
(「諏訪大社」公式サイトより抜粋)
諏訪大社の御鎮座の年代、起源は諸説ありますが、我国最古の神社のひとつに数えられます。「延喜式神名帳」には南方刀美神社(みなかたとみのかみのやしろ)と記され、信濃国四十八座の第一にあり、古くは信濃國一之宮として信仰されていました。
諏訪大社は、諏訪湖の周辺に4ヶ所の境内地(本宮、前宮、春宮、秋宮)をもちます。本宮・春宮・秋宮には神明造(しんめいづくり)に似た古い様式の「宝殿」が2つあります。1つの宝殿は12年ごとに建て替えられ、新しいほうを「神殿」、古いほうを「権殿」と呼び、寅年と申年毎に左右の「遷座祭」を行います。
諏訪大社
上社本宮 長野県諏訪市中洲宮山1
上社前宮 長野県茅野市宮川2030
下社春宮 長野県諏訪郡下諏訪町193
下社秋宮 長野県諏訪郡下諏訪町5828
◇公式サイト:https://suwataisha.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
諏訪大社には本殿と呼ばれる建物がありません。代りに秋宮は一位(イチイ)の木を春宮は杉の木を御神木とし、上社は御山を御神体として拝しています。諏訪大社は、社殿をもたなかったといわれる古代の神社の姿を今に残しています。
暑い中の祭礼です。十分に水分補給してお出かけください。
皆さま、お体ご自愛専一の程
筆者敬白