■7月20~22日「熊谷うちわ祭」です。■
「熊谷うちわ祭(くまがやうちわまつり)」は、埼玉県熊谷市の鎌倉町に鎮座する「愛宕神社」に合祀の「八坂神社(愛宕八坂神社)」の例大祭です。京都八坂神社の祇園祭が、夏祭りとして全国に広がったもののひとつで、「関東一の祇園」と称されています。
平安時代「エキリ」と呼ばれる伝染病が流行しました。疫病退散を祈願する「祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)」が「祇園祭」の起こりで、文禄年間に京都の八坂神社を熊谷に勧請、その後、愛宕神社に合祀されました。
赤いものが厄除けになるという理由で、江戸時代には祭の最中には買い物客に赤飯を振るまう習わしがありました。
「赤飯振舞」は熊谷の名物です。あるとき、泉屋横町の泉州という料亭が、手間のかかる赤飯の代わりに、江戸・伊場仙から買い入れた「渋うちわ」を客に振る舞ったところ評判になり、どの商店でも赤飯の代わりにうちわを出すようになったのだとか。これが「うちわ祭り」と称される所以です。
当時のうちわは生活必需品で、3銭の買い物客にも5銭のうちわを振る舞いました。時代が流れるにつれ、疫病退散の祭から、いつしか五穀豊穣・商売繁盛の祭へと変わっていきました。現在でも商店の広告の入ったうちわが振舞われています。
熊谷うちわ祭は渡御祭に始まり、2日目には絢爛豪華な12台の山車・屋台が「熊谷祇園囃子」とともに巡行します。見せどころは壮大な「叩き合い(たたきあい)」です。山車・屋台が集結し、太鼓を響かせます。最終日の夜の「曳っ合せ叩き合い(ひっかわせたたきあい)」では、交通規制がなされたお祭り広場で多くの叩き合いが行われます。
■熊谷うちわ祭
◇開催地:埼玉県熊谷市「お祭り広場」他
◆公式サイト:http://uchiwamatsuri.com
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
埼玉県熊谷市の愛宕八坂神社の例大祭です。疫病退散祈願の京都の祇園祭りの原型をとどめた「関東一の祇園」と称えられます。
祭礼の際、見物の観光客が熱中症になるケースが報道されています。
お出かけの際には、体調を整えてお出かけください。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白