2024.06.27
7月
雑節・歴注・撰日

令和6年(2024)7月1日「半夏生(はんげしょう)」です。

■7月1日「半夏生(はんげしょう)」です。■

7月1日17時31分「半夏生(はんげしょう)」です。半夏生とは、雑節のひとつです。太陽が黄経100度を通過したときで、夏至から数えて11日目にあたります。

半夏生は梅雨の終わりの頃にあたり、農家はこの日までに田植えを済ませ、このあとは田植えをしないという風習があります。「半夏生前なら半作とれる(半夏半作)」という言い伝えは、半夏生の前なら平年の半分までは収穫できるという教えです。

「半夏(はんげ)」の語源は、仏教用語で90日間を表す「夏安居(げあんご)」の中間で45日目のことです。
また、「半夏」は、畑地に生えるカラスビシャク(烏柄杓)という多年草の毒草のことで、葉が名前の通り「半分白くなって化粧のよう=半化粧」になります。この草が生える時期ということで「半夏生」とも言います。

半夏生の球根は、生薬として鎮嘔薬・鎮吐薬に用いられます。茎は漢方薬として悪阻などに用いられます。

半夏生の頃には「天から毒気が降る」といい伝えられ、毒気を防ぐために井戸に蓋をしたりしました。また、「地が陰毒を含んで毒草を生じる」という言い伝えがあり、竹の子・蕨・野菜を食べることや、種を撒いてはいけないという風習が残っています。

この頃に降る雨を「半夏雨(はんげあめ)」といい、大雨になるのが特徴です。

◆お中元◆
お中元の習慣はもともと中国にその起源があります。1月15日を「上元(じょうげん)」、7月15日を「中元(ちゅうげん)」、10月15日を「下元(かげん)」といい、合わせて「三元(さんげん)」と言って貴重な品々を捧げて贖罪(しょくざい)をする日でした。
これが日本に伝わって縁故者、目上の人、恩人などに贈り物をして感謝を表す日に変化しました。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

商いを生業にしている方にとって、半夏生は「梅雨明け」を意味しています。農業従事者にとっては田植えの目安です。
相場をなさっている方の話では、半夏生の時期には「梅雨枯れ」といい長続きがしないという意味や「市前」(浅草のほおずき市のことらしい)仕込み時期との意味があるようです。
どうやら半夏生の時期には、相場でも社会でも仕込み時です。また半夏生までに決めないと目標は成就しないらしいく、暦では折り目正しくすることを示唆しています。

梅雨のあいだ、そして梅雨が明けるこの時期、体調管理が難しい時節柄です。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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