■6月7~9日 広島、圓隆寺「とうかさん大祭」です。■
「とうかさん」とは、日蓮宗の福昌山慈善院「圓隆寺(えんりゅうじ)」のことです。境内に祀られる「稲荷大明神(とうかだいみょうじん)」は、稲荷(いなり)を音読みで「とうか」と読んだのが「とうかさん」の起源です。元和5年(1619)浅野長晟(あさのながあきら)が、國前寺十七世慈善院日音上人を招聘して創建しました。
「とうかさん大祭」は、広島三大寺院祭りのひとつで、毎年6月の第1金曜日から3日間行なわれます。その年の「浴衣の着初めの日」とする祭りとして有名です。
昭和20年(1945)戦時下にもかかわらず「とうかさん」が開かれました。8月6日の原爆投下により圓隆寺が全壊焼失し、昭和21年(1946)再興。
歴史は古く、390余年の歴史を誇ります。住吉神社の「住吉神社祭り(すみよしさん)」、胡子神社(えびすじんじゃ)の「えびす講(えべっさん)」と並んで広島の三大祭りのひとつに数えられています。毎年多くの人出で賑う、広島の夏を代表するお祭りです。
とうかさん圓隆寺
◇広島県広島市中区三川町8-12
◇JR「広島駅」より市電「八丁堀駅」徒歩5分
◇公式サイト:http://www.toukasan.jp/
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
「とうかさん」は東日本大震災でも、縮小せず例年通り開催しました。また、大東亜戦争中も休まず開催されたと記録にあります。
今は退官された町田宗鳳先生は「広島を浄化するんだ」と、数年前に東京から広島大学に赴任されました。しばらくして「広島は既に浄化されている。恨みも因縁も無い。本当に澄んでいる」と体験談を話していました。過去を恨んで報復するより、許すことの崇高な精神性を話されていました。
とうかさんのご利益もあるのでしょうか。
とうかさんにお出かけの際には、団扇を手に浴衣でお出かけください。
筆者敬白