■4月14~15日 飛騨山王宮・日枝神社「山王祭(さんのうまつり)」「春の高山祭」です。■
高山山王祭は岐阜県高山市城山に鎮座する「日枝神社(ひえじんじゃ)」(山王さま)の春季例大祭です。別名、飛騨山王宮日枝神社(ひださんのうぐうひえじんじゃ)、祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)です。
永治元年(1141)、飛騨国三仏寺城主である飛騨守平時輔(ひだのかみたいらのときすけ)が、狩りに出かけました。一匹の老狼を仕留めようと矢を射ましたが、獲物は見当たらず、矢は大杉に深くつき立っていました。
時輔は「大山咋神が、お使いである老狼を救われたものであろう」と神の力を感じ、鎮護神として近江国より日吉大神を勧請し、日枝神社としたと伝わります。この時の大杉が、日枝神社の大杉です。
養和元年(1181)、戦乱によって三仏寺城は落城し、日枝神社も焼失しました。御神体は無事で、慶長10年(1605)、日枝神社を高山城の鎮護神とし、現在地へ移転し「山王権現宮」と呼ばれていました。明治2年(1869)、神仏分離令により「日枝神社」に改称。現在の本殿は昭和13年(1938)再建です。
日枝神社の春の「山王祭(さんのうまつり)」と桜山八幡宮(さくらやまはちまんぐう)の秋の「八幡祭(はちまんまつり)」を総称して「高山祭(たかやままつり)」といいます。高山祭は、京都祇園祭、秩父夜祭と並んで「日本三大美祭」に数えられます。
「春の山王祭」は、例年4月の14日・15日に開催され、12台の「屋台」が引き揃えられます。4月14日の夜には、「曳き別れ」と呼ばれる夜まつりがあります。
夜まつりは各屋台に提灯をつけ「高い山から」の曳き別れ歌をうたいながら、所定の町内を一巡します。夜闇に揺らめく灯りのさまは、観客をファンタジックな世界へと誘います。
15日、「本楽祭」で祭は最高潮に達します。午前から御旅所前広場をはじめ所定の場所に曳き揃えられた12台の屋台のうち、「三番叟」「龍神台」「石橋台」の3台が「からくり人形」の技を披露します。
ご分霊は正午に出発、前日の行列に屋台の台名旗を立てた代車を合せて、氏子中を進行後、本社に還御、即時還御祭を執行して、拝殿にて千秋楽曳き払いとなります。
日枝神社
◇岐阜県高山市城山156
◇高山本線「高山駅」徒歩25分
◇「日枝神社前」バス停から徒歩5分
◇公式サイト:https://hiejinja.com
◆飛騨高山観光公式サイト:https://www.hidatakayama.or.jp
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
「屋台」と呼ばれる山車が見事な春の山王祭です。見どころは「夜祭」です。提灯をつけた屋台が、ゆらゆらとゆらめく灯りはとても幻想的です。
4月中旬で暖かい日が続きます。お出かけの際には、夜露にあたってお風邪などお召しにならないよう、時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白