■4月4日 龍田大社(たつたたいしゃ)「例大祭」です。■
「龍田大社」(たつたたいしゃ)は、風力主宰・五穀豊穣の神で、古来より朝廷の崇敬篤い名神大社(みょうじんたいしゃ)です。天御柱大神(あめのみはしらのおおかみ、別名:志那都比古神(しなつひこのかみ))、国御柱大神(くにのみはしらのおおかみ、別名:志那都比売神(しなつひめのかみ))の2柱を祀ります。
龍田風神は、『日本書紀』に、天武天皇4年、「風神を竜田の立野に祠らしむ」とあります。摂社に龍田比古命(たつたひこのみこと)と龍田比売命(たつたひめのみこと)を祀ります。「龍田」の地名は古く、初代神武天皇即位の頃までさかのぼります。

◆白髪老人伝説
聖徳太子が16歳の時(589)、飛鳥を発ち平群川(龍田川、現在の大和川)に沿って法隆寺建立の地を探していました。この折りに、白髪の老人が現れて「ここから東、ほど近いところに斑鳩の里がある。そここそ仏法興隆の聖地である。われ守護神となろう」とお告げがありました。この老人こそ龍田明神の化身だったのです。
龍田大社の春の例大祭は4月4日。もともと夏の「風鎮祭」と対をなすお祭りで、明治維新までは「風神祭」と呼ばれていました。
前日の3日、大和川(龍田川)で新鮮な鯉をとり、岩瀬の杜の水神様である若宇加能売命(わかうかのめのみこと)に供えて奉告をします。これを「瀧祭(たきまつり)」といいいます。
瀧祭でとった鯉を荷桶に入れて本社に担ぎ帰り、翌日4日の例大祭で生きたままお供えします。例大祭を終えたあと、もとの大和川に放魚します(放魚祭)。
龍田大社
◇奈良県生駒郡三郷町立野南1丁目29-1
◇JR大和路線「三郷駅」徒歩5分
◇公式サイト:https://www.tatsutataisha.jp/
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
竜田神社の歴史を調べていると、数々の逸話があることがわかります。それだけの歴史を持つ神社なのです。運輸関連、風の神、など古来よりの官幣大社だったなごりから、全国各地の人びとの崇敬を集めています。
魚業をモチーフにした祭礼は、ほかに類のないとても珍しいもの。この付近には昔から豊かな河川があった証です。
季節の変わり目です。皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白