2024.02.28
3月

令和6年(2024)3月2日 日本三大奇祭 越後浦佐毘沙門堂(えちごうらさびしゃもんどう)「裸押合大祭(はだかおしあいたいさい)」です。

■3月2日 日本三大奇祭 越後浦佐毘沙門堂「裸押合大祭」です。■

「越後浦佐 毘沙門堂(えちごうらさ びしゃもんどう)」(普光寺:ふこうじ)境内で行われる「裸押合大祭(はだかおしあいたいさい)」日本三大奇祭のひとつに数えられ、裸祭り、夜祭りとして古くから知られます。

越後浦佐の毘沙門堂は、今から1200年前、将軍坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)がこの地に御堂を建て守護の毘沙門天を祀ったことが起源と伝わります。

裸押合大祭は、将士や村長(むらおさ)、村人と共に国家安泰、五穀豊穣、家内安全身体健康を祈り、祝宴の中で歌い踊って士気を鼓舞したことに始まります。

その昔は、毎年正月3日に行われていましたが、明治6年(1873)から3月3日に行われるようになり、令和2年(2020)より、3月第1土曜日に開催されています。

毘沙門堂に安置された毘沙門天御本尊の御開帳に、我先に参拝しようと押し合いになったのがきっかけとされます。遠くから峠を越え、三日三晩かけて参拝する信者で賑わい、信者は水行(みずごり)をして身を清め、その年の「除災招福」を祈願しようと押合いもみ合い本尊に参前します。
これが現在の裸押合祭となり盛大に厳粛に行われ、当日は深雪の中で冷水を浴びた男衆が、普光寺毘沙門堂内において、五穀豊穣・家内安全・身体健康を願い、ご利益の御札を我先に奪い合います。

昼間の境内では、お堂の屋根の上や雪で作られたステージ上から丸い紅白の餅がまかれる「福餅撒与(ふくもちさんよ)」が行なわれます。福餅まきには沢山の参拝者が詰め掛けます。
夕刻になると、護摩修行が行なわれていた本堂内も全ての物が片付けられ、床の上一面に藁が敷き詰められ、境内は勇壮な夜祭りの会場へと姿を変えます。

奉納された大きな蝋燭(約30~40kg)を抱えた若者を先頭に30人程の裸に晒しをまいた姿の男達が走り込んで来ます。大ローソクを使用する事から「大ローソク祭り」とも呼ばれます。
本堂横で列を整え並び直し「サンヨ、サンヨ」の掛け声と共に威勢を上げたあと、本堂前にある池の近くに移動します。提灯を合図に男達は次々と池に飛び込んで身体を清めます。
その後、掛け声と共に本堂内になだれ込み、本堂は熱気に包まれます。この押合いと、福餅まきが夜遅くまで続き、年男がささらをすって豊穣を祈願する「ささらすり」の神事が行なわれる夜9時過ぎまで、雪で覆われた境内では、その熱気に寒さを忘れて歓喜する人々で賑わいます。

越後浦佐毘沙門堂(普光寺)
◇新潟県南魚沼市浦佐2495番地甲
◇JR上越線「浦佐駅」徒歩5分
◇関越自動車道「小出IC」「六日町IC」より車で約15分
公式サイト:https://www.bisyamonnosato.com

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

3月3日は「上巳の節句」、雛まつりが全国的な行事です。新潟では3月3日(現在は3月の第1土曜日)の浦佐「押し合い祭」も知られています。文化庁により「記録作成等の措置をすべき無形の民族文化財」と指定されている日本三大奇祭のひとつです。
3月に入ってもまだまだ寒い日が続きます。観光で裸祭りを見に南魚沼にお出かけに際には雪支度をしてお出かけください。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白

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