2023.11.28
12月
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令和5年(2023)12月1日「世界エイズデー」です。

■12月1日「世界エイズデー」です。■

12月1日は「世界エイズデー(World AIDS Day)」です。「世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消」を目的として、昭和63年(1988)WHO(世界保健機関)が制定しました。毎年この日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。

エイズは、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染することによっておこる病気です。HIV感染後、自覚症状のない時期(無症候期)が数年続き、さらに進行すると免疫が低下して抵抗力が落ち、本来なら自分の力で抑えることのできる病気(日和見感染症)などを発症するようになってしまいます。これらの病気のうち、代表的な23の指標となる疾患を発症した時点でエイズ発症と診断されます。

現在、さまざまな治療薬が出ており、HIVに感染してもきちんと服薬することでエイズの発症を予防することが可能になっています。

エイズは、昭和56年(1981)に最初の症例が報告されて以来、世界中にひろがりました。以来、HIV陽性者やエイズ患者はさまざまな場面で偏見や差別にさらされてきました。しかし、治療が進歩し、いまやHIV陽性者の生活は大きく変化しました。

・HIVに感染しても早期に検査して治療すればエイズの発症を防ぐことができる。
・治療を続けて体内のウイルス量が減らし、ほかの人への感染リスクをゼロに近いレベルまで下げることができる。

このような現状を知る人が増えれば、HIV陽性者やエイズ患者への理不尽な差別をなくすことにもつながります。

なにより重要なのは早期検査・早期治療です。検査は保健所、病院、クリニックなどで受けることができます。保健所では無料で検査を受けることができ、名前や住所を知られることもありません。
もし感染がわかった場合、必要があれば免疫力を高める治療を受けて、感染前と変わらない生活を送ることも可能です。早く感染がわかるとその後の体調管理もしやすくなります。
保健所での検査は予約が必要な場合もあるので、事前に電話で確認しましょう。

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

令和4年(2022)年時点で、世界でHIV感染者は推定3,900万人、そのうち258万人が0~19歳の子どもたちでした。ユニセフは、特にHIVが流行しているアフリカやラテンアメリカで妊婦や子どもたちに抗レトロウイルス治療を施す活動をしています。特定の地域にHIVが流行する状況には、経済格差が背景にあります。弱い立場にある貧困層の子どもたちを格差の犠牲にしないために、保健・医療システムを強化していかなければなりません。
「世界エイズデー」にちなんで、エイズ関連の最新情報が各自治体のホームページなどに掲載されます。ぜひこの機会に知識をアップデートしましょう。

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