■4月1日「新学年」「新財政年度」です。■
4月1日は役所、会社、学校の年度始めです。新入社、新学年等、物事が新しく動き始める躍動の季節。日一日と気温が上がり、陽光も明るさと強さを増してきます。桜前線が日を追うごとに北上していきます。
◇「学年(がくねん)」とは、1年間を単位とした「修学の期間」のことで、その期間あるいは入学した年度を表わします。
現在、日本では「4月学年始期制」をほぼ採用していますが、これは国の4月から始まる会計年度に準じています。学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)によって、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、高等専門学校、特別支援学校及び幼稚園の学年は4月1日に始まり、翌年3月31日に終わることが定められています。他、大学や専修学校などは個々の学校の裁量に委ねられています。
集団としては、ある年の4月2日から翌年の4月1日までに生まれた人の全てを指して「学年」を用います。特に義務教育段階にあっては原級留置(落第)の例がほとんど見られないため、学年という言葉がそのまま年齢と直接関連します。したがって一般に「同じ学年であるということは、同い年である」とみなされる傾向があります。
学校教育法では、保護者は「子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校、義務教育学校の前期課程又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う」とされています。
4月1日生まれの子どもは、前日の3月31日の深夜0時を迎えた瞬間に年齢を1つ加算されます。これは法律上加齢される日は3月31日、その翌日は4月1日という解釈です。「満六歳に達した日」はあくまでも「3月31日」で、その翌日は4月1日ということになります。つまり、小学校に入学できるのは「満6歳になった日の翌日以後における最初の学年の4月1日から」ということで、4月1日生まれの子どもは「3月31日の満了」で満6歳に達し、その翌日4月1日にはこの要件に合致し、その年4月1日から小学校に入学できることになるわけです。
◇同じく4月1日は「新財政年度」です。「財政(ざいせい)」とは、国家や地方公共団体が営むための「経済活動」で、総体収入の取得のための権力作用と、取得した財・役務の管理・経営のための管理作用とがあります。「会計年度(かいけいねんど)」は、官庁会計において公共機関の収入及び支出を整理分類し、その状況を明らかとするために設けられた期間のことです。略称して、単に「年度」と呼ばれています。
公共機関の会計期間は1年間とされるのが通例です。日本では、財政法及び地方自治法の規定により毎年4月1日から翌年の3月31日までの期間が会計年度と定められています。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
3年前の2020年度、コロナ禍のもと登校が制限されたり、マスク着用を余儀なくされたりして、生徒たちは新学期を尋常にスタートさせることができませんでした。のびのびと学校生活を送ることができなかった子どもたちは、非常事態とはいえ、とても窮屈な思いをしたことでしょう。今年度は、ようやく級友や教師と、昨年より近しく交流できるようになりそうです。子どもたちの明るい笑顔と声が教室に満ちることを願います。
4月に入って気候や生活が目まぐるしく変化する時節です。体調を崩さないよう読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白