■2月15日(旧1月15日)「旧小正月」「旧小豆がゆ」です。■
「小正月」は元日を「大正月」と呼ぶのに対する俗称で、近畿地方では「女正月」ともいいます。
月の満ち欠けを日付の基準にした「旧暦」では、1年の最初の満月の日「旧暦1月15日」が正月でした。
しかし、新暦が採用されてからは、1月1日を1年の初日としました。そこから「元日を大正月」「15日を小正月」と呼ぶようになったのです。
大正月の「門松」に対して、小正月には「餅花や削り花」などを飾ります。餅花とは、餅を薄くのばして丸く平たく切って彩色したもの。削り花とは、神仏などに供える飾り棒のことです。「花正月」とも呼びます。
◇小豆がゆ◇
小正月の朝、五穀豊穣を願う農耕儀礼のひとつとして「小豆がゆ」を食す習わしがあります。
古く「土佐日記」や「枕草子」などにも、小豆粥を食べたことが記されています。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
「小正月は」旧暦から新暦を採用してからの慣習で、明治以降の暦に載りました。皆様、旧暦の小正月の今日、小豆がゆを食して枕草子の時代に思いをはせましょう。
暦を詠みその日の生活習慣から歴史を感じることも文化人なりの余裕のひとつです。
筆者敬白