土用といえば「土用の丑の日」、鰻の蒲焼を思い浮かべます。
蒲焼が普及したのは江戸時代のことです。江戸時代後期に、あの平賀源内が鰻屋に頼まれて「土用の丑の日に鰻を食べると暑さ負けせず夏バテしない」と江戸中に宣伝したところ大変流行しました。
また、万葉集にも鰻が登場しますが、この頃は蒲焼きではなく単にに焼いて食していたようです。
今回の土用の丑の日は10月31(木)で、二の丑はありません。
「鰻:うなぎ」の語源は「胸黄:むなぎ」から。鰻の調理方法は、東京では「切腹」をイメージするというので腹を切るのを嫌い、背剥きにします。大阪では腹剥きです。また、焼き方も異なっています。
大阪では鰻のことを「う」といいます。そして鰻丼のことを「まむし」といいます。これは、ご飯とご飯の間に鰻を挟んでマブシて食すからで、蛇のマムシに似ているからという理由ではありません。いつしか「マブシ」が「マムシ」に変化したものです。
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
秋から冬に入る「土用」の期間中の「丑の日」です。やはり季節は違っても滋養には鰻です。10月の土用が過ぎると「立冬」で、秋から冬への季節の変わり目です。
読者の皆様、お体ご自愛専一の程
筆者敬白