2021.12.30
1月
雑節・歴注・撰日

令和4年(2022)1月2日 初卯(はつう)です。

■1月2日「初卯(はつう)」です。■

30_19.jpg「初卯:はつう」※とは、その年の初めての「卯:う」の日のことです。初卯の日に参拝することを「初卯詣」といいます。京都・上賀茂神社では「卯杖:うづえ」を神前に奉る神事が執り行われます。卯杖とは、中が空洞になった空木を二本あわせて、藪柑子(やぶこうじ)※と石菖蒲(せきしょうぶ)※紙垂(しで)※を挟んで、日蔭蔓(ひかげのかずら)※を飾ったものです。

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平安時代には、特に邪気を祓うものとして用いられました。現在では上賀茂神社のみで行われる神事で、元旦より節分までの間、同様のものが授与されます。上賀茂神社以外の神社でも「卯の札」という神符を賜ります。

初卯(はつう):十二支(じゅうにし)※新年になって初めての卯の日のこと、稲荷社によっては二の卯、三の卯を祭事と司る神社もある。
※十二支(じゅうにし):
十二支(じゅうにし)とは、子(ネズミ)・丑(牛)・寅(トラ)・卯(うさぎ)・竜(龍)・未(蛇)・午(馬)・羊(ヒツジ)・申(サル)・酉(にわとり)・戌(犬)・猪(いのしし)の12種の動物を現す漢字のこと。同様に「十干:じっかん」※と組み合わせることで、60を1周期とする「干支:えと」を形成し、方角や時間、暦に用いられる。また、陰陽五行説と組み合わせることで卦(け)にも応用されるようになった。
※十干(じっかん):木・火・土・金(ごん)・水の五行(五行)を兄(え)・弟(と)に分けたもの。年・日を現す。甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)十二支と組み合わせて使う。
※十二支エピソード:順番を決めるため神様が動物たちを召集し先着順であると伝えられ、ネズミは牛の背にしがみついて移動の労力を減らすなどの策略により、見事1番手となる。一方ネズミの策略に利用された牛は、足が遅いことを自覚しており、早起きして召集に応じた結果2番手となる。こうして他の動物も順次到着し十二支の動物が決まるが、ネズミのうその伝言によって猫は一日遅れてしまい猫は十二支から外れた。それ以来猫はネズミを恨み追い回すようになったとか。イノシシと犬は脚力を過信し、寝過ごしてしまい11番手と12番手になってしまった「早起きは三文の徳」という教訓話になっている。猿と犬の仲が悪く、いがみ合っていたところをニワトリが仲裁しながら到着したため、猿と犬の間にニワトリが入ることになった、神様が「十支」で締め切ろうとしたところ、イノシシが体当たりによって神の門を破壊し押し通ったが、イノシシが突進したショックで失神した隙を突いて犬も飛び込んだとされてる。
※藪柑子(やぶこうじ):日本の北海道南部(奥尻島)、本州、四国、九州に分布し、丘陵地林内の木陰にふつうに自生する植物
※石菖蒲(せきしょうぶ):漢方薬の原料にもなる植物、頭をよくする薬草として知られていて、健忘症などによく効くとして用いられている
※紙垂(しで):紙垂は榊の枝や串(五平串)などに垂らす紙片(上方)や布(木綿:ゆう)を言います。 また注連縄(しめなわ)に垂らし神域(しんいき)や祭場を示し清浄するものです。
※日蔭蔓(ひかげのかずら):山野に自生する多年草で、つる状ながらも他の植物の上に這い上ることはなく、地表をはい回っている植物


上賀茂神社(賀茂別雷神社)
◇京都市北区上賀茂本山339
◇JR「京都駅」地下鉄烏丸線「北大路駅」よりバス
◇名神高速道路「京都南IC」約40分
◇公式サイト
http://www.kamigamojinja.jp/

住吉大社
◇大阪府大阪市住吉区住吉2丁目 9-89
南海「住吉大社駅」「住吉東駅」から徒歩5分
◇公式サイトhttp://www.sumiyoshitaisha.net/

亀戸天神社
◇東京都江東区亀戸3丁目6番1号
◇JR総武線亀戸駅下車 北口より徒歩15分
◇公式サイト
http://kameidotenjin.or.jp/

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