■10月19日「東京日本橋、べったら市」です。■
東京日本橋の大伝馬町から小伝馬への通りで開かれる「べったら市」は江戸時代から続く伝統のある市で下町の風物詩となっています。
もともとは翌20日の「恵比須講」に使う神像や打出の小槌、懸鯛、切山椒などを売るための市でしたが、いつの頃からかここで売られる「べったら漬」が評判になって、この名が定着してしまいました。
「べったら」とは、干し大根を麹で浅漬けしたもの。若者が混雑を利用して参詣の婦人に「べったらだー、べったらだー」と呼び掛けながら、着物の袖に「浅漬大根(べったら)」をくっつけ、婦人達をからかったことから「べったら」の呼名になったのだとか。現在では、大伝馬町界隈で様々な露店が300軒程連ねます。
宝田恵比寿神社は、日本橋七福神の恵比寿さまです。もと江戸城外・宝田村の鎮守で、徳川家康公の江戸入府の際に、三河から随行してきた馬込勘解由に下賜された恵比寿神像を祀ったもの。
慶長11年(1606)江戸城の拡張工事に伴い、宝田、祝田、千代田の三ヶ村は移転を命じられました。そこで馬込勘解由は宝田神社の恵比寿神を奉じ、住民を率いて、現在の日本橋の地に移転しました。馬込勘解由は三伝馬取締役となり、伊勢、駿河、遠江、美濃、尾張等から商人を呼び集めたため、あらゆる物資の集散地として栄えました。
宝田恵比寿神社はその鎮守となって商売繁盛、家族繁栄、火防の守護神として広く信仰を集めています。
宝田恵比寿神社
◇東京都中央区日本橋3-10-11
◇地下鉄日比谷線「小伝馬町駅」
◇由来、参考ブログ:http://www.nihonbashi-edoya.co.jp/bettara2.html
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
べったら市は宝田恵比寿神社の大祭です。宝田恵比寿神社は火の守護神と伝わります。江戸時代には火の不始末による火事は後を絶たず、大火事の原因でした。
時代は変わっても、これから暮れにかけて不審火は大火事になりかねません。暮れにかけて酉の市があります。皆様くれぐれも火の用心
筆者敬白