7月1日は銀行の日です。金融の総合情報機関の日本金融通信社が「地域に、取引先に、株主に」より開かれ、より親しまれ、より信頼されるために、自らを見つめ直す日として提唱しました。「地球にやさしく顧客に親切」をテーマに各行で様々な催事が展開されます。
銀行の日は、明治26年(1893)7月1日、普通銀行に関する法規の基礎となる「銀行条例」が施行されました。金融総合専門紙「ニッキン」を発行している日本金融通信社によって、平成3年(1991)に7月1日を「銀行の日」に制定されました。
日本は明治維新前から金本位制の「兌換貨幣」(だかんかへい=金との交換が証された通貨)を使用していました。ところが、金と銀の交換比率の違いから金が海外に流出して国内の金が急激に不足してしまい、兌換を止めざるを得なくなりました。
明治3年(1871)6月27日「新貨幣制度」が制定され、呼称は「円・銭・厘」になり、1両が1円になりました。しかし金本位制は変わらず、そのため金貨不足になり、代わりに銀貨が使われるようになりました。これが「銀行」と呼ばれる所以です。
発券銀行制度を導入しているアメリカ合衆国のナショナル・バンク制度(国法銀行制度)を参考にして、伊藤博文が帝国議会に建議して、明治5年(1872)「国立銀行条例」が制定されました。
これにより、明治6年(1873)渋沢栄一が日本初の国立銀行「第一国立銀行」(現:みずほ銀行)を設立。その後、この条例を基に民間が数多くの国立銀行を設立たのでした。
「国立」という名称は米国の「National Bank」を直訳したもので、国家が設立したものでなく、渋沢栄一や三井などの民間資本が設立した銀行です。その銀行はすべて番号が名前になっていて、「ナンバー銀行」と呼ばれていました。
「金融機関コード」という4桁の「0001」は明治時代には第一国立銀行で、今日の「みずほ銀行」です。