■6月16日「柏崎えんま市」です。■
300年余の伝統があると伝わる「えんま市」は、もともと柏崎市東本町にある「閻魔堂の馬市」だったものです。近隣農村部の田植え後の大きな楽しみでしたが、文政年間に露店が立ち並ぶ「閻魔堂の縁日」となり、毎年6月14~16日行われます。
「えんま市」のはじまりは「馬市」で、現在のような見世物・露店の市と変わったのは文政年間(1818~1829頃)です。
規模が大きくなったのは、柏崎が交通の要所だった事と、全国を廻っている露天商人たちが一堂に会するのに6月15日前後という日取りが、とても都合が良かったことがはじまりと言われています。
季節はちょうど6月の衣替えの時期でもあり、えんま市で夏衣となってここから旅立ったことから、呉服市が立ち、田植えの終わった人たちの人気を呼びました。また当時の陣屋役人が、入り込んでくる博徒たちの丁半勝負を黙認したことも、この市が栄える要因になったと伝わります。
閻魔堂は戦国時代までは半田村にありました。旅人や浮浪者の宿に利用されていたようです。江戸中期には下町にあった馬市が閻魔堂の周辺に移り、今のような季節市になりました。
現在のお堂は土蔵造。明治29年四代目篠田宗吉により建てられたものです。
祭礼には全国の露店業者が集い、現在では約700mの区間に500~600軒もの露店が立ち並びます。「村上大祭」「蒲原まつり」と並んで、新潟三大高市(たかまち)の一つとされます。
閻魔堂
◇新潟県柏崎市東本町2-7-40
◇柏崎市Web:https://kisetsunootayori.com/mt/mt.cgi
◇閻魔堂参考Web:http://lib.city.kashiwazaki.niigata.jp/hidamari/kashiwazaki/bunkazai/enmadou/enmadou.html
◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆
門前市から発展したえんま市です。
江戸時代この付近の陣屋役人が、ご法度とされていた丁半賭博を黙認したことが盛んになった所以です。
今日の日本ではカジノが話題に上りますが、やっと議論が活発化しているカジノ構想も景気対策には悪いことではないのかもしれません。
旧暦では更衣の頃で季節の変わり目です。皆様、お体ご自愛専一のほど
筆者敬白