■11月4日「己巳(つちのとみ)」です。■
「己巳:つちのと・み、き・し」は、干支(十干と十二支)の組み合わせ60のうちの6番目で弁財天を祭る日とされています。「巳待:みまち」ともいいます。
五行説で、十干「己:つちのと、き」は「陰の土」、十二支「巳:み、し」は「陰の火」で、相生(火生土)でとなり相性のいい日です。
「巳」は「蛇」をあてています。蛇は弁財天の使いであると考えられていたことから、福徳賦与の神である弁財天を祀るようになりました。 「弁財天」は、宝冠を被り青衣をつけた美しい女神で、左手に弓・刀・斧・絹索を、右手に箭・三鈷戟・独鈷杵・輪を持つものもあり、ヴィーナ(琵琶に似た楽器)を弾じます。 安芸の宮島、大和の天川、近江の竹生島、相模の江ノ島、陸前の金華山を「五弁天」と称します。 己巳や庚申は現代社会では迷信の域にはいってしまった暦注です。自身の戒めにその謂れを振り返ってみることも心の栄養で余裕の一つです。 平成24年歴史的円高で、国内の経済は出口の見えない不況です。このようなときに消費税増税を持ちかけるとは困った政権です。
鎌倉の「銭洗弁天」(正式には宇賀福神社)では、境内奥の洞窟内の湧き水で銭を洗うと、数倍になって返ってくるとされています。
日本各地に存在する「弁天島」は、弁才天信仰に由来する島名です。海難避けや豊漁を祈願する漁師たちの守り神として、日本各地の沿岸の小島に祀られてきました。
■七福神(しちふくじん)とは、福をもたらすとして信仰されている七柱の神です。
恵比寿◆「大漁追福」の漁業の神。時代と共に福の神として「商売繁盛」や「五穀豊穣」をもたらす、商業や農業の神となりました。
大黒天◆ヒンドゥー教のシヴァ神と、日本古来の大国主命の習合。大黒柱と現されるように、食物や財福を司る神となりました。
毘沙門天◆ヒンドゥー教のクベーラ神。仏教の神のヴァイシュラヴァナ(多聞天)になり、日本では毘沙門天と呼ばれます。
弁才天◆七福神の中の紅一点。ヒンドゥー教の女神であるサラスヴァティー神。七福神の一柱としては「弁財天」と表記されます。
福禄寿◆道教の宋の道士、または、道教の神で南極星の化身の老子である「寿老人」の別名または同一神とされます。
寿老人◆道教の神で南極星の化身の老子。
布袋◆唐の末期、明州に実在したと伝わる仏教の僧。
暦注や暦に起因する様々な行事は、中国から渡ってきたものが多いですが、性質としては「庚申待」「甲子待」と同じでも、「己巳」は日本独自のものです。
◇◇◇ 編集後記 ◇◇◇
行きつけの医院に行ったら「今年のインフルエンザ予防注射」と、大々的にポスターが貼ってありました。知らず知らずに秋から冬と、乾燥する季節になって来ました。予防注射は流行の前に摂取しましょう。季節の変わり目です。時節柄お体ご自愛専一の程
筆者敬白